King of Coffee〜インドネシア マンデリンG1(2022年11月)

インドネシア、マンデリンの逸品

2022年11月のコーヒーは、インドネシアより「マンデリンG1 バタクの恵み」です。

スマトラ島北部のリントンニフタ地区、マンデリンの優良産地として名高い場所、出荷量の中で極上の豆のみをハンドピックして生まれたのがG1です。

染み入る深いコクと消えない余韻

深い森の中朝日が木漏れ日となって地面に注ぐ

光の差す方へ足を進め、抜けていくと一面にオレンジの田園風景が広がる

眩しさを忘れて、呆然と立ちつくす。

コーヒーを飲むたび、豆を砕いたような香ばしさが口の中いっぱいに広がります。

そのフレーバーは森の中の木々のようなウッディで、ほんのりとリングの甘みが漂います。

舌の上で転がるまろやかさと、優しい酸味。

飲み込んだ後にも、物語は続きます。

伸びやかな香りがいつまでも余韻となって残ります。深いこくがしんしんと深く染み込むように。

コーヒーの王様と言えるようなマンデリンの一級品です。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★★

甘味 ★★☆

焙煎 ★★☆  

フレーバー:ウッド、りんご

インドネシア ジャンボガヨ〜2020年8月限定コーヒーご案内

2020年8月の限定コーヒーはインドネシアから「ジャンボガヨ」です。

インドネシア 標高1400mのアチェ高地のクテ・パナン、ウィー・ぺサムエリアの農園から、大粒サイズの豆を厳選したコーヒー豆です。

前回のインドネシアコーヒー

甘い香りに癒されます。

一口入れた瞬間、豆の香ばしさが口の中に広がります。

その次にあらわれる苦味に覆いかぶさるように豊かなコク、

まろやかな甘みが伸びやかに広がります。

最後にはチョコレートのような甘い余韻が残ります。

一方、豆の青みがほんのり渋みとなって感じられます。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★☆☆

コク ★★☆

焙煎 ★★☆

香り 柑橘 チョコレート 青草 

インドネシア秘境 セレベス島のネイティブコーヒー


5月のコーヒーは「インドネシア セレベス」です。

インドネシアのコーヒーといえばスマトラ島のアラビカ「マンデリン」が最も有名ですが、
今回はセレベス島から希少な豆が届きました。

セレベス島は4本の細長い半島が四方に伸び「K」字型をかたどっています。
平地部が少なく、高地は峻険な地形となっています。

交通インフラも十分に整備されておらず、まさに秘境と言える場所に農園があります。

そこでは現地独特の土着言語、文化、慣習が色濃く残っています。

山岳の斜面に植えられたコーヒー(アラビカ種)をネイティブファーマー達が手間暇惜しまず丁寧に栽培しています。

さて、その味は、

豆本来の香ばしさとナッツの風味が口の中に広がります。

苦味もしっかりと感じますが、重みはなくすっきりとした余韻を残します。

峻険な高地ではぐくまれたネイティブな力強さを感じさせてくれるコーヒーです。

—-風味バランス—-

苦味 ★★☆

酸味 ★☆☆

コク ★★☆

焙煎 ★★☆

グランレイナ 偉大なる女王の品格


8月のコーヒーは、インドネシアはスマトラ島から

「マンデリン グランレイナ」です。

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北スマトラ州のトバ湖南岸に位置する「リントン地域」

19世紀後半に始まったとされる、マンデリンコーヒー栽培の中でも歴史ある地域であり、最も古いコーヒー品種のティピカが多く残っています。

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「マンデリン グランレイナ(偉大なる女王)」はその原料を出来るだけ畑に近いところから仕入れ、定温保管、比重選別、サイズ選別、手選別といった厳密な品質管理を行っています。

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本来マンデリンにはサイズの規格はありませんが、グランレイナは6~7mmをメインにサイズを整え、欠け豆や先割豆等マンデリン特有の豆を手選別によって取り除いており、生豆の外観も美しいコーヒーに仕上げる事が出来ました。

さて、その味は、

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カップのコーヒーにまずは鼻を近づけてみます。

太陽の光を鬱蒼とした木々の葉が覆い隠す森林の中に分け入ったような、

少し湿った土と、みずみずしい葉や幹の緑の香りに包まれているような伸びやかな香り。

まるで高原リゾートのような贅沢なリラックスタイムを作り出してくれます。

その味も実に良い。

まず、感じて頂きたいのは、この豆本来の酸味です。

柑橘のような「きゅっと」引き締まるような酸味が、

苦味やコクといった味のバランスをしっかりと引き締め、風味に品格を与えています。

飲み込むたび、香りが鼻を突き抜け、口の中にはさわやかな酸味が余韻となって残る、

そして心もやすらぐ。

 

グランレイナ

偉大なる女王の名に恥じぬ素晴らしい豆です。

 

大変希少です。是非ご賞味ください。

 

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★★

焙煎 ★★☆

航海時代の伝説と黄金のモンスーンコーヒー


柔らかい春の風が本当に気持ち良いですね。

満開だった桜ははや葉桜に

街には新入生や新入社員の初々しい姿がちらほら

さて、4月のコーヒーのご紹介です。

「インド モンスーン マラバール」です。

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まだ帆船の時代、コーヒーをインドからヨーロッパまで輸送するのに半年以上もかかりました。

この長い航海中に船倉に保管された コーヒー豆は時間をかけてゆっくりと熟成され、不思議なことに黄金色に変わり、独特の香味を持つようになりました。

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他のコーヒーにはない、そのエキゾチックな風味は人々を魅了しました。

その後、帆船から蒸気船へと変わり、スエズ運河が開通すると、インドからヨーロッパまでの航海日数は大幅に短縮 されることになり、時代と共にこのコーヒーは姿を消しました。

しかし、人々はあの黄金色のコーヒーの独特の香味を 懐かしみ、インドのコーヒー生産者はこの熱望に応えるために、アラビア海から吹き付けるモンスーン(貿易風・季節風) を利用したモンスーンコーヒーの生産をアラビア海に面するマラバール海岸で始めました。

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インド南部中央に位置するマンガロール産アンウォッシュド・アラビカコーヒーをパーチメントの状態で、南西のアラビア 海岸部(マラバール海岸)に運びます。

風通しの良い倉庫で4~6インチの厚さに広げ、数日間乾燥させ幾度となく丁寧に かき混ぜ、その後袋に詰めて列に並べ寝かせます。

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モンスーンがコーヒー全体に均一に吹きあたるようにするために、 列と列の間は十分に広げ、袋の列を並び変えます。さらにコーヒーを袋から出しては詰め替える作業を繰り返します。

こうして手間暇をかけた作業を6~7週間も続けると、あの黄金色の姿と独特の持ち味を、当時のまま残した モンスーンコーヒーが出来上がります。

さて、その味は、

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今までに触れたことのない独特の香りに少し驚きました。

その味は苦味がまずしっかりと現れます。

だけど、全体にみずみずしさがあり、まるで煎ったお茶のような不思議な風味があります。

個性的な味で、とても面白いコーヒー体験ができますが、苦手な方もいらっしゃるかもしれません。

—-風味バランス—-

苦味 ★★★

酸味 ☆☆☆

コク ★☆☆

 

『インドネシア マンデリン シナール』西原珈琲店4月の限定コーヒー


西原珈琲店の世界のコーヒー4月の限定コーヒーは、

『インドネシア マンデリン シナール』です。

インドネシアからのコーヒーです。

インドネシア「マンデリン」は世界で愛される高級豆ですが、

その中でも、高い評価を受けるブランド農家である

「リントンニフタ」農園、「パランギナン」農園から、厳選されたグレード1コーヒー(品質レベル最上級)です。

さて、豆を見てみましょう。

マンデリンアップ写真

マンデリンシナール全体
大きくどすんと存在感のある大きく、深めの焙煎がきれいなつやを見せています。

とても香り高いコーヒーです。

この豆でしか感じたことのないハーブのような独特のフレーバーが漂うのを楽しめます。

その味は、最初の印象は大人の苦味と渋さを感じますが、

全体的にまろやかでやさしい。

飲んだ後は爽やかな風味が余韻として残ります。

是非、ご賞味ください。

本山本店では、新しいトースト「キャラメルトースト」を始めました。

キャラメルトースト

トーストにバター、自家製のキャラメルをのせました。

シンプルなキャラメルで、優しい甘さを楽しめます。

 

桜の若葉

葉桜

西原珈琲店の世界のコーヒー7月の限定コーヒー 『セレベスアラビカG1』


西原珈琲店の世界のコーヒー7月の限定コーヒーは、

『セレベスアラビカG1』です。

インドネシア共和国からのコーヒーです。

セレベスアラビカ1

まずは豆を見てみましょう。

だ円型のふっくらした身をしています。

セレベスアラビカ2

 

深みのある酸味、といいましょうか。

しっかりとした酸味から、じんわりと甘味が漂う。

味わいは苦味、豆の香ばしさあふれる、

どっしりと風格を感じる大人のコーヒー。

是非、こちらのコーヒーをお楽しみください。

 

——–コーヒー豆いろは——–

「トラジャ」の名で有名なこの地域のコーヒーは、第二次世界大戦前はオランダ王室御用達の高級コーヒーでした。

しかし、戦後、インドネシアが独立し、オランダ人が追放されてからコーヒー産業は徐々に衰退していき、この地のコーヒーは長い間「幻のコーヒー」とまで言われていました。

「セレスアラビカ」の故郷であるタナ・トラジャ県。

「タナ・トラジャ」とは現地の言葉で、

 

山の人の国

 

を意味します。その名の通り、標高1000~2000mの山岳地帯であり、中心地から陸路8時間以上という、正に秘境です。

「幻のコーヒー」と呼ばれたトラジャ。王室が愛したコーヒーを味わいください。