赤道直下のアラビカ、バナナシェードに育まれて

11月のコーヒーはエクアドルから「エクアドル グレートマウンテン」です。

エクアドルは赤道直下に位置し、南部の高地と西部の海外でアラビカ種のコーヒーが生産されています。

 

グレートマウンテンは、年間降水量が安定した高地のマナビ地区で栽培され、

高級アラビカコーヒー産地として名高い産地です。

バナナやココアのシェードツリーの日陰と最適な湿度の中で、

大粒のコーヒーが出来上がります。

 

前回のエクアドルコーヒーの記事はこちら。

口に含むとナッツの触感が広がります。
舌にからまる酸味を追いかけるように深いコクが広がります。
後味は軽く、余韻は爽やかです。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★☆☆

コンゴコーヒー 青さの中の情熱

10月のコーヒーはコンゴ民主共和国から「コンゴ ペイザンヌ」です。

アフリカ大陸中央部のコンゴ川流域に広がり、世界で11番目の面積を擁する広大な国家であるコンゴ民主共和国。

南部は高地、西部は台地、北部は草原、東部は高原であり、コーヒー栽培は東部のキブ州、および南キブ州で行われております。

農園

コーヒーはベルギー植民地時代に導入され、多くのコーヒー農園が開発されました。アラビカ種は19世紀末に中米から、ロブスタ種は20世紀初頭にインドネシアとセイロン(現スリランカ)から導入されたと言われています。

コンゴ民主共和国は、近年高品質なコーヒーが産出されていることで注目されている「ルワンダ」の隣国であり、現在ではコンゴ民主共和国でも欧米の支援によってアラビカ種の高品質なコーヒー生産に力を入れています。

農園

「コンゴ ペイザンヌ」は北キブ州ブテンボにある2000人の組合員で成り立つ生産者組合COOPADEによって生産されています。
品種はブルーマウンテンとブルボン系のルマンガホです。

コーヒーチェリー

前回のコンゴコーヒーの記事はこちら。

さて、飲んでみましょう。

青草の香りと強い酸味ににはっとします。

苦味は少なく、コクも抑えめ、とても若々しさや青々しさの印象が強く、

酸味の力強い余韻には、なにか作り手のこれから成長していく情熱を感じる一杯です。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★★

コク ★☆☆

焙煎 ★☆☆

南国の香り、煙の中に見つけて

9月のコーヒーはパプアニューギニアから「トロピカルマウンテン」です。

パプアニューギニアは、熱帯気候でモンスーンの影響化にあり、年中高温多湿の国です。

パプアニューギニアにコーヒーが導入されたのは1930年代。
ジャマイカ・ケニア・タンザニア・などの原産地からもたらされ、
本格的な栽培は1950年代にブルーマウンテンの種子が持ち込まれた頃から始まりました。

パプアニューギニア農園

「トロピカルマウンテン」はパプアニューギニア政府企業である
Coffee Industry Corporationが開発したオリジナルブランドです。

小農家中心のパプアニューギニアのコーヒー栽培は非常に品質が高いと世界で評価されています。

前回のパプアニューギニアの記事はこちら。

さて、飲んでみましょう。

まずカップに近づくと香り立つ炭火スモーク

苦味を包む燻しフレーバーが特徴的な風味を作っています。

ビタネスがありながらも後味はすっきりとしていて、

コクもしっかりと感じられます。

酸味はほとんど感じられません。

—-風味バランス—-

苦味 ★★★

酸味 ★☆☆

コク ★★☆

焙煎 ★★★

アフリカンベッドで ブルンジコーヒー

7月のコーヒーは「ブルンジ ブジラ」です。

ブルンジは中部アフリカの内陸で、ルワンダ、タンザニアに挟まれる位置にあります。

人口約1000万人の小さな国で、最大の産業はコーヒー・茶で、ほとんどの労働者はこれら農産業に従事しています。

ブルンジでは2008年よりコーヒー産業が自由化されました。

それまで収穫地域が異なるコーヒー豆を一緒くたに混ぜて出荷されていたものを、細かく精選場(ウォッシングステーション)毎に管理・出荷されるようになり、高品質な豆の供給が飛躍的に進化していきました。

今回のコーヒーは、首都ブジュンブラの北部、カヤンザ県から届きました。

前回もこの高品質コーヒーを作るカヤンザ県からドーレラバリミイというコーヒーをご提供しました。

ブルンジ共和国についての詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

ブジラウォッシングステーションは、コーヒー豆の精選所で、約3,000農家からのコーヒーが集まります。

ブルボン品種の完熟チェリーを丁寧に水洗し、アフリカンベッドと呼ばれる、

木棚に金網を付け、麻袋などを敷き、その上でコーヒーを広げて乾燥させました。

さて、飲んでみましょう。

カップから伸びやかに広がるフローラル、ほんのり甘い香り。

口に含むと、透き通るような酸味が舌をきゅっと引き締めます。

余韻には穏やかなコク。

広がる香り、透明な酸味、そして深みをじっくりと楽しめるコーヒーです。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★☆☆

コスタリカ 蜂蜜の罠にかかって

6月のコーヒーは「コスタリカ ハニープロセス」です。

コスタリカ、トレリオス地域の小農家から届きました。

コスタリカではコーヒーチェリーの果肉と粘液を完全に水洗いで落とした状態で、

乾燥させてコーヒー豆とするフルウォッシュド方式が主流ですが、

こちらのコーヒー豆は、ハニープロセスという、

果肉を取り除いた後、果実内の粘液が残った状態で乾燥させる方式で作られています。

この粘液はミューシレージと言い、その感触が蜂蜜と似ていることから、

ハニーとも呼ばれます。

ミューシレージには、糖分と酸味を含有しており、これを洗い流さずに乾燥させることで、コーヒー豆にこの成分が染み込むと言われています。

前回のコスタリカ記事はこちら

さて、飲んでみましょう。

カップに近づくと甘いフローラルが伸びやかに鼻を抜けていきます。

雨あがりの森の朝に迷い込んだような木々の香りが穏やかに漂います。

魅惑的な香りにとらわれたまま一口含むと、

強い花の蜜がわっと広がり思わず目を開きます。

蜜の芯にあった若々しい酸味が舌をからめとります。

その後にはなんともやさしい苦味がじんと余韻を残します。

甘み、酸味、苦味、そしてコク、それぞれの個性が際立ちながらも、

まるでそれぞれの役者が呼応しながら順になって芝居をするようなバランスにまさに心を奪われるコーヒーです。

—-風味バランス—-

苦味 ★★☆

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★★☆

ペルー、アマゾンを超えた秘境、先住民の手

今月のコーヒーはとても珍しいペルーコーヒーです。

そして、そのペルーの産地の中でも秘境エリアにある希少なコーヒーです。

3月のコーヒーは「ペルーセコバサ」です。

コーヒー豆

ペルー南部のサンディア渓谷、アンデス山脈を越え、

アマゾン川の源流域の秘境、そこにある小さなコーヒー農園、セコバサ。

ここには、切り立った断崖、峻険な山と谷に囲まれた森があり、

先住民族のアイマラ族が静かに暮らしています。

農家

丁寧に育てられ、きめ細かくピッキングされた豆の品質は高く、

手作りの上質なコーヒーは、ペルーコーヒーの輝く可能性を見せてくれます。

さて、その味は、

コーヒー豆2

熱帯雨林の雨露に濡れた木々とほんのり漂うフローラルの香り。

飲み口はきりりとしていて、苦味はほとんどなく、しっかりとした香ばしさが残ります。

コクは深く、心地よい酸味が絶妙なバランスで絡み合って、

そのまま、余韻となって鼻を抜けていきます。

とても飲みやすいので、ストレートコーヒーは苦手という方にも

是非おすすめしたいコーヒーです。

産地もその風味も、なかなか出会えない、希少なコーヒーです。

 

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★☆☆

ブルックリンとスモーク~オーギーのタバコ屋を探して

ニューヨークにブルックリンという街があります。

私がその街を知ったのは、10代の時に「スモーク」という映画を観てからです。

ブルックリンの街角でタバコ屋を営むオーギーという無骨な中年男が主人公の物語。

なんてこともない、このタバコ屋に訪れる近所の様々な人間達と触れ合い、ドラマが紡がれるですが、ハーヴェイ・カイテルが演じる、この不愛想だけどなんとも粋で愛らしいオーギーという人物に惹かれてしまう映画です。

この映画を観ているとブルックリンは下町の、名古屋なら大須、東京なら浅草な雰囲気の場所なのかなあ、と思うのですが、初めてこの映画を観たときはこの街がなんとも渋く、かっこよく思えてあこがれたものです。

3年前にブルックリンのホテルに1泊したことがあります。この時のブルックリンは、なんだか「ヒップスター(セレブや最先端の若者という意味らしい)」の闊歩する街、なんてガイドブックには書いてある、なんともおしゃれな街に変貌していました。

ニューヨークの中心であるマンハッタンの家賃高騰から逃げてきた新進気鋭のアーティストやクリエーターがソーホーを構える街、新しいカルチャーの生まれる街、、、なんだか街を歩いてもどこにもオーギーが立っているタバコ屋は見つかりませんでした。

さて、今月のコーヒーは、インドにあるブルックリンと名付けられた農園からお届けします。

2月のコーヒーはインドから

「ブルックリンエステート」です。

前回のインドのコーヒー記事

コーヒー豆

インド最南部タミル・ナドゥ州は高峻な山脈が走り、その奥深くには、

野生のバイソンが生息し、珍しい野鳥が飛び交う原生林が存在します。

ブルックリンと名付けられた農園は、霧深い丘陵の1400mの位置にあります。

この農園の歴史は1850に遡ります。モンスーンの降雨が豊かな土壌を作り出し、この土が独特のフレーバーを生み出します。

 

さて、その味は、

コーヒー豆2

香りは濡れた枯れ葉と燻したような独特のフレーバーが漂います。

口に含めばまずはしっかりとした苦味として、間髪おかずに酸味、

そして飲みごたえあるコクが現れます。

深めの焙煎ならではのスモーキーな香り、

まるでタバコ屋にやってくる個性豊かでくせの強いブルックリンの住人のように、

風味の一つ一つが主張しあうのが楽しい、ちょっと無骨なコーヒーです。

インドから届いたブルックリンコーヒーで「スモーク」な一服はいかがでしょう。

—-風味バランス—-

苦味 ★★★

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★★☆

パナマ バルー火山のチョコレートコーヒー

 

新年あけましておめでとうございます。

本年もなにとぞ宜しくお願い致します。

さて、2018年最初の限定コーヒーは、パナマから

「パナマ カミーノレアルSHB」です。

前回のパナマコーヒー記事

豆1

 

名前にある「カミーノレアル」とは、

「王の道」を意味します。

パナマが大航海時代に、スペイン王国へ金を運ぶルートであったことに、由来します。

ボケテ地区は、パナマ西部に位置し、パナマで最も標高の高いバルー火山の東側にあります。

火山や中央山脈の斜面に沿って植えられたコーヒーの木。

肥沃な火山灰土壌、高い標高、降雨量と恵まれた環境ではぐくまれました。

 

さて、その味は、

豆2

挽いた豆に湯を落とすとチョコレートのような甘い香りが膨らみます。

口に含むと、まず広がるナッツ感、舌を通り過ぎる爽やかな酸味、

後味はとてもすっきりとしています。

甘さとナッツの香ばしさを楽しめるコーヒーです。

是非ご賞味してみてください。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★☆☆

焙煎 ★☆☆

赤に魅せられて~ケニアの赤土と小石川の紅葉

こんにちは。早12月となりました。

年も暮れとなり、道端の木々も新しい年を待って、葉の色を赤くにじませじっとしているようです。

先日、東京飯田橋にある小石川公園に紅葉を見に行きました。

小石川公園は江戸時代初期、寛永6年に水戸徳川家の祖である頼房が、江戸の中屋敷の庭として造ったもので、二代藩主の光圀の代に 完成した庭園。

光圀は作庭に際し、明の儒学者である朱舜水の意見をとり入れ、中国の教え「(士はまさに)天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後 れて楽しむ」から「後楽園」と名づけられました。

都会の中心にあって広々とした公園は、池を中心に、紅葉、橋、山といった景観豊かな情景が広がっています。しっかりと管理整備された公園内は実に美しく、赤々と染まる紅葉がドラマチックで優美な姿を見せてくれます。

紅葉

さて、12月のコーヒーは、アフリカはケニアから

「ケニア レッドマウンテン」です。

前回のケニアコーヒー記事

コーヒー豆1

ケニアの中でも最もコーヒー栽培の歴史の長い、キアンブ地区。

レッドマウンテン

この名の由来は、この土地の土壌、「キクユ」にあります。

キクユは肥沃な赤土です。

レッドマウンテンはこの赤い大地の恵みいっぱいを実に詰め込んでいます。

完熟豆だけを丁寧にハンドピックし、時間をかけて天日乾燥をされました。

さて、その味は、

湿った枯れ木の穏やかな香り。

口に含むと上品な酸味が舌の上で転がります。

ふっと現われる苦味は一瞬立ち上がって跡を残しません。

深いコクが長い余韻を作り出します。

渋みなど雑味は一切なくクリーン。

ケニアの同エリアの上級豆の品質は常に最高レベルであって私たちを裏切りません。

美しい紅葉を眺めながらの赤土で育ったコーヒーなど、いかがでしょう。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★☆☆

コク ★★★

焙煎 ★★☆

マラウイからやってきたゲイシャ

こんにちは。11月となり、気づけばもう年末です。

本当に月日の流れは早いものです。

管理人は、先日、縁あって東京永田町にある日枝神社へ参拝する機会がありました。

日枝神社は徳川家によって江戸城の鎮守とされ、江戸の町の代表的な神社であったと言われています。

こちらは首相官邸のすぐ近くにあり、アメリカのトランプ大統領来日を控え、周辺警備はものものしい様相でした。

こちらの神社の面白いところは、神殿が大変な高台にあり、境内に入るには長い階段を上る必要があるのですが、エスカレーターが設置されており、それにのって境内付近まで向かうことができるのです。

境内の神殿は荘厳で高台の空と合わさって力強い存在感を見せてくれます。ただ、残念なのは空を分断する周辺の高層ビルです。立地柄やむを得ないものの、階段を上って、世俗から一段と離れていきながらも、ビルがまたそれを追いかけてくるような、そんなさみしさも感じました。

さて、話は変わって、11月のコーヒーは、アフリカはマラウイ共和国から

「マラウイ ウシンギニ農園」です。

前回のマラウイコーヒー記事

マラウイ豆1

ウシンギニ農園

ウシンギニ農園は2011年に創設された新しい農園です。

同農園は、 タンザニアのムビンガ地区とマ ラウィ湖を一 望できる標高1467mのヴィフィア高地のウシシャ村にあります。

栽培品種は、 ゲイシャとニカを中心に栽培されています。

収穫された完熟チェリーは精選後、 アフリカンベッドで14~21日かけて乾燥されます。 そし て仕上がったコーヒーはバッチごとに管理され、 厳しい品質検査を行ったのち輸出されます。

さて、その味は、

マラウイ豆2

スモーキーな香りが心地よく、スモーキーの中には柑橘も感じます。

口に含めば、その苦味の強さにはっとします。

そして、ビターと絡み合って、しみだすジューシーな酸味、飲み込んだ後の余韻にはほんのり甘さも立ち上がります。

強さと弱さ、様々な風味がまじりあう個性に、最初は抵抗感もありながらもだんだんと次の味に惹かれていきます。

—-風味バランス—-

苦味 ★★★

酸味 ★★☆

コク ★☆☆

焙煎 ★★☆