新年初のコーヒーはグァテマラから
2024年あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い致します。なお、能登半島で発生した大地震により甚大な被害が発生し、犠牲となった方に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々がいち早く日常に戻ることをお祈りしております。
本年最初のコーヒーはグァテマラ共和国より、ウエウエテナテンゴです。
グアテマラは、太平洋とカリブ海に面する亜熱帯型に位置します。国土の約70%が火山に囲まれた山岳地帯になっています。厳しい寒暖差や豊富な雨量、火山灰の土壌などコーヒー栽培には絶好の条件がそろっており、高い品質のコーヒー豆を生産しています。火山とコーヒーの関係についてはこちらの記事参照
グアテマラは18世紀中ごろにコーヒーが持ち込まれ、栽培が開始されたといわれています。グアテマラはスペシャルティコーヒーと呼ばれる高品質コーヒーを生産する主要な産地でもあります。世界最高峰のコーヒー品評会であるカップ・オブ・エクセレンスにも20年以上前から参画しています。コーヒー豆の輸出先はアメリカ・カナダに次いで日本が第3位です。
グアテマラでは独自の品質等級を設けています。標高が高くなるほど風味も豊かになり高品質とされ、等級は生産地の高度で7等級に分けられ、最高等級は標高1350m以上のSHB(ストリクトリーハードビーン)、1200~1350mはHB(ハードビーン)、以下SH(セミハードビーン)、EPW(エクストラプライムウォッシュド)、PW、EGW、GWとなります。
なお、今回のコーヒーも最高等級のSHBです。
クチュマタネス山地の風とコーヒー
グァテマラの中でも良質の豆が生産されることで有名なウエウエテナンゴ地区は、グァテマラ北西を横断するクチュマタネス山地にあり、最大標高 4,000mの石灰岩山周辺にて、1870年からコーヒー栽培が始まっています。
グァテマラのコーヒー生産地域としては標高が最も高い地域に位置しており、クチュマタネス山地から吹き下ろされる冷たい風と、メキシコのテウアンテペック平原から吹き付ける乾燥した風のおかげで、2,000m近い標高があるにもかかわらず、霜害から守られ良質のコーヒー豆が栽培される地域となっています。寒暖の差が出来る高い標高と肥沃な台地は、まさにコーヒー栽培に適しているのです。
本コーヒーの生産農協である、トドサンテリタ農協では、収穫されたコーヒーを24時間自然発酵させた後に水洗、その後パティオで48時間〜60時間かけて乾燥させた伝統的なウォッシュドを採用しています。
専門チームによる土壌保全や浸食防止のための土地の段々畑化、剪定、有機堆肥を中心とした施肥と適切な散布を行うとともに、シャロームと呼ばれる木の導入によるシェードマネジメントを行うことで、コーヒーの品質向上を図っています。
梅が春を連れてくる
コーヒーを蒸らす瞬間から、梅の甘酸っぱい香りが立ち上りました。口に含むと、舌に残らないクリーンな酸味が心地よく、控えめな甘味と相まってとてもバランスが良いです。飲み干した後の余韻には、ふたたび梅が漂い春の訪れを予感してくれるかのようです。
苦味 ★☆☆
酸味 ★★★
コク ★★☆
甘味 ★★☆
焙煎 ★★☆
フレーバー:梅、濡れた木、スモーク
農園データ
生産国 | ガテマラ |
生産地域 | ウエウエテナンゴ県 |
生産高度 | 1,350〜1,650m |
精選方法 | ウォッシュド |
品種 | 規格:SHB EP カツーラ(65%)、ブルボン、マルセレサ、ティピカ |