赤道直下、アンデス火山から届いたアンバランスさと瑞々しさ〜エクアドルSHBチト(2023年7月)

赤道という名の国

 エクアドルのコーヒーについて少し紹介しましょう。「エクアドル」とは実は、スペイン語で「赤道」という意味で、その名の通り赤道直下に位置している国です。アンデス山脈が国土を通り、大部分が山岳地帯に覆われています。赤道の熱帯地域と、アンデス山脈の火山灰土壌がコーヒー生産にとっても非常に適した場所であることがわかります。

 エクアドルは、15世紀には、インカ帝国に支配下にあり、1526年スペインのフランシスコ・ピサロの侵攻二よりスペイン植民地となりましたが、1830年に独立しました。エクアドルには、独特の進化をする動植物の宝庫と言われるガラパゴス諸島があります。

フランスの探検隊が持ち込んだブルボン

 エクアドルのコーヒー豆の歴史についてですが、最初にコーヒーの木が持ち込まれたのは19世紀にフランスの探検家がブルボン種を持ち込んだと言われています。火山灰質の土壌、アンデス山脈の高山地帯で寒暖差が大きいなど、コーヒー豆の栽培に適しており、コーヒー豆栽培は産業の中心となりました。

エクアドルは、量産品であるインスタントコーヒー用豆の一大産地でもあり、インスタントコーヒーの原料に使われているロブスタ種の栽培も行っており、その比率はアラビカ種6割に対してロブスタ種が4割となっています。

希少品種ティピカ・メホラード

 エクアドルのコーヒー生産地としては、アラビカ種のコーヒー豆を国内で一番多く生産している沿岸部のマナビ地方、生産量は国内の約50%を占めていて、標高200〜700mの低いエリアで大量生産を実現しています。次が、内陸の南部にあるロハ地方で、国内の約20%がここで栽培されています。栽培地の標高は1000m~2000mと栽培には最も適した高さです。そのため品質が高く、ロハ地方のコーヒーはコーヒー品評会にも多く登場しています。

今回のコーヒーは、チトはロハからさらに南へいったエクアドル最南端にあります。標高1500m、良質な土壌と気候に恵まれ、近年は、スペシャリティコーヒーの生産を増やしていくことを目指しています。

先月ご提供したたボリビアコーヒー「ビオ・アラビカ」もアンデス山脈のコーヒーでしたね。

今回のコーヒーの品種はティピカ・メホラードです。ブルボン種と、エチオピア原種を交配したものと判明しており、非常に珍しい

アンバランスさから溢れる瑞々しさ

 口に含んだ瞬間から柑橘の酸味が強く現れます。しかし、同時に甘味も隠れていて、まろかやさで包まれます。余韻には青みのある渋さが残り、ここは好き嫌いがありそうです。まだ、全体的に、アンバランスさがありつつも、瑞々しさとビビッドな風味は特徴的で面白いです。将来に期待したいポテンシャルを感じます。

苦味 ★★☆

酸味 ★★★

コク ★★☆

甘味 ★★☆

焙煎 ★★☆

フレーバー:レモン、青草、鉄、焼き芋

農園データ

生産国エクアドル
生産地域サモラ・チンチペ県チト地区
生産高度1,543m
精選方法ウォッシュド
収穫時期

エクアドル 赤道直下の原種 アンデスマウンテン〜2021年11月限定コーヒー

11月限定コーヒーはエクアドルから「アンデスマウンテン」です。

南米北西部、赤道直下にあるエクアドル

マナビ県カスコル地区は標高600メートルの小農家で生産されたコーヒーです。

ブルボンと共に、コーヒー豆の原種と言われるティピカを中心に栽培されています。

前回のエクアドルコーヒー

苦味もしっかり感じられ 大人の味わいです。

豆の深い香ばしさを感じられます。

舌に残る酸味に楽しさもあります。

—-風味バランス—-

苦味 ★★☆

酸味 ★★☆

コク ★☆☆

甘み ★☆☆

焙煎 ★☆☆

フレーバー:ダークチョコレート、さつまいも、スモーク

エクアドル グラン・カフェタル農園ティピカ〜2020年7月限定コーヒーご案内

2020年7月の限定コーヒーはケニアから「エクアドル グランカフタル農園 ティピカ」です。

エクアドルは南米コロンビアとペルーに挟まれた赤道直下の国です。

熱帯雨林からアンデス山脈、沿岸部まで多様な姿を持っています。

南部ロハのアラモール地区、ピセンテ・カルデナス氏の農園で作られたティピカ100%のコーヒーです。

前回のエクアドルコーヒー

爽やかな酸味が心地よいです。

苦味はほとんどなく、後味にもすっきりとした余韻が広がります。

じめじめした梅雨の季節に爽快を感じさせてくれます。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★☆☆

赤道直下のアラビカ、バナナシェードに育まれて


11月のコーヒーはエクアドルから「エクアドル グレートマウンテン」です。

エクアドルは赤道直下に位置し、南部の高地と西部の海外でアラビカ種のコーヒーが生産されています。

 

グレートマウンテンは、年間降水量が安定した高地のマナビ地区で栽培され、

高級アラビカコーヒー産地として名高い産地です。

バナナやココアのシェードツリーの日陰と最適な湿度の中で、

大粒のコーヒーが出来上がります。

 

前回のエクアドルコーヒーの記事はこちら。

口に含むとナッツの触感が広がります。
舌にからまる酸味を追いかけるように深いコクが広がります。
後味は軽く、余韻は爽やかです。

—-風味バランス—-

苦味 ★☆☆

酸味 ★★☆

コク ★★☆

焙煎 ★☆☆